無肢をくるむ

洗濯いぬ ふわふわ

柔さを捨てるな、柔いは強い。

 

先週の日、月に撮った写真。

大学時代に出会って、リア友→バリバリフォロワーになってしまった2人。

全員共通項がグラデーションになっているので、2組ずつそれぞれがそれぞれで盛り上がる話を持っている。その間は誰か一人が空気になるのに、置き去りにならないからすごく楽しい。ターンがぐるぐるぐるぐる巡るので四季の移ろいみたいで面白いです、まぁ全部オタクの話なのでそんな綺麗なものじゃないんですけど…。

 

全員ぬいぐるみを持ち歩く。私は人形遊びをバカにしているような幼児だったのですが…人生いつ何にハマるかわからない。好きなものが多すぎて並べるとジャンルが飽和する。

 

私は『星合の空』というアニメ作品が大好きで、それを鑑賞してもらうために集まった。
 
 
 
 
 

          鑑賞スタート。

 
はじめはなんか可愛い絵だねーなどと、お口ツイートをしていたのですが、話が進むにつれどんどん無言になっていった。たまに出てくるものがあっても、それは溜息とか呻き声とか。
前日に『万引き家族』のオンライン鑑賞会をここの3人+もう1人で行ったのだが、その時の方がもっと和やかな雰囲気だったように思う。
 
フワフワ青春アニメなのかと思いきや…全然地獄作品だと悟った2人は、<効いた瞬間>がある度オレの足を叩いたり、一時停止したりして感情を顕にしていた。
星合の空のEDはソフテニ部のみんなが曲に合わせてダンスを踊るのですが、その描き方がまー"やっている"ので、少しでも興味があれば観てみてください。
作中、中学生特有の思春期発言を聞いて「お前そんなこと言っちゃうの?!」と元気よく吠えていた2人が、EDで完膚無きまでに叩きのめされていたのは見ていて楽しかったです(最低)。
 
 

誤魔化しの写
 
感情の上げ下げで大変消耗するアニメではあるので、折り返し地点に来たところで一旦休憩を挟んだ。
 
その際、もうとにかく耐えきれなかった片方が
 
 「みんなさ!現実がしんどいし、嫌すぎるから異世界モノを望むのに、こんなに現実でどうするの?!だからみんな見ないんだよ!」
 
と叫んだ。
 
 
私は、それはそれはびっくりして、ちょっとだけポカ〜ンとしてしまった。
 
「ここではないどこか」に行きたくて作品を見る、というスタートラインは同じであっても、私は苦しむために作品を摂取しているから救いを求めて観ている人たちとは元から相容れないのだ。ひょっとして、私ってマジョリティ側じゃない?!期待する効果が一般層とは違う?!と目から鱗が落ちた。
私が鬱鬱しい作品を鑑賞している時、母から「なんでそんなに暗いものばっかり観るの?」と辟易した顔をしょっちゅう向けられていたけれど、その理由がようやく分かった。
 
みんなにとって「作品」って娯楽らしい。
私にとっては、人生そのものだから…などと考えながら、渇いてしょうがない喉に水分を流し込みまくった。
 
f:id:end_shusaku:20220725021612j:image
夏はラムネを絶対に飲む、という信条を持っているのでお土産に。良すぎて酔った。
 
 けれど、その動揺と同時に隠しきれない喜びも沸き立っていた。
あ、この人たちの中でもこの作品が「現実」になったんだ、ということが。
 
「星合の空」は作品だからこそ、逃げられない。
現実世界でこの世全てを把握することは不可能だし、介入も共助も簡単ではない。「助けたい」という気持ちが発生する以前に、そもそも知ることすら出来なかったりする。
けれど、この作品はリアル世界では不可能な「誰かの現実」を追体験出来てしまう(これが演出の力)。そこに乗っかれば、どうしても「何とかしたい」「力になりたい」という気持ちが芽生えてしまうのだ。
しかし、次元とは酷いもので、どう足掻いても関わらせてくれない。見て見ぬふりは許さない、と言っておきながら、結局我々は見守ることしか出来ないのだ。
 
だから、所詮フィクションだし…と蓋をしてしまった方が楽である。無力で無慈悲で歯痒さばかりが募って、私たちに出来ることなんてありはしない、とこれ以上ないほど突き付けられるから。
けれども、目の前にいる2人は怒っていて、「私が全員ブチのめす!」などと喚いている。私は正直、その光景に救われていた。
 
ここに辿り着くまでの道も、考え方も、生き方も、環境も違う人たちが、こんな風に共鳴し合える瞬間があることは、なんて尊いのだろう。「星合の空」もそんな、「取りこぼしてしまいそうな刹那の輝き」を描こうとしている作品…と勝手に捉えているので、それとも重なって幸せを感じた。
 
f:id:end_shusaku:20220725024624j:image
みんな違ってみんない〜
 
 
休憩した流れでそのまま晩御飯に行き、足りなくなったものを補うようにスゲ〜勢いで焼肉を掻き込み、その日のうちにしっかり全話完走した。
 
 
 
 
                    ✨✨✨✨完✨✨✨✨
 
 
 
…と、言いたいところだが、
実は「星合の空」完結しきっていない。残念ながら。
 
というのも、元々2クール予定だったものを1クール分のみ放送しているため、あまりにも中途半端かつ大事な局面で最終回(仮)を迎える。なので、終わった瞬間2人の口から出た言葉は純粋な怒りだった。
 
「亡霊を生み出したかったんですかッ?!仲間を増やすために見せたんですかッッ?!」
腕に刻んでおきたいド名言。
 
結構そこのとこ無自覚で見せちゃったもんだから、私はとんでもない大罪人ですね、いや〜申し訳ない。メンゴメンゴ
 

タイトルの意味と幻の13話の存在を知り、苦しんでいます。
 

f:id:end_shusaku:20220725030546j:image

⬆︎「星合の空」公式HPより なんてことを言うんだ…。
 

⬆︎このコピーで我々のソウルジェムはブチ壊れました しっかり傷心。
 
その後全員がpixivで二次創作を探している絵面は、平成の片隅っぽくて良かった。午前3:00の出来事。
ちなみに作品数は、作品タイトルで検索しても300件ちょっとくらい。これはフツーに"死"を意味します。
「星合の空」完走した方は是非ペンを執って頂いて…描/書く方は是非「星合の空」観て頂いて…よろしくお願い致します。いや申し上げます。
 
阿鼻叫喚の巷で泣きながら自家発電している我々は本当に偉い。翌日早速描いちゃった神がいたので、共有しておきます。君の腕に乾杯。(私も絶賛描…)
 
 
 
 
エピローグ的な何か
 
夏が始まると終わることを考えてしまうね。
次の日、昼ご飯を食べて家に戻る道中陽炎が見えて、あ〜一生忘れたくない刻に今いる…としんみりした。
切なくなりたくないよッ。
 
 
 
他にも刀剣乱舞カウンセリングや、シャニマス講座なるもの(あんまり頭働いてなかったから全然力にはなれず…強オタクなのでもう独り立ちしていて安心)を行った。
刀剣乱舞カウンセリングを記事にしたブログをついさっき確認したので、これもまた共有しておこう。めちゃめちゃおもしれーです。

 
あ〜夏嫌いなのに夏終わるな〜!という感情になっている。
真ん中に座っていたばかりに、ケーキを均等に切るという神様イベントがあったよ。
 
f:id:end_shusaku:20220725031936j:image
人がいない時は、包丁やラベルに付いてる残党をしっかり食べるんだけどね…としゅんとしている人間を見たら、それは手を貸さないわけにはいかないじゃないですか。
 
なんかもう全部良かったから、この写真を持って終わりとするね。
 
2022年より。